GPz011 児島未散 「フロレゾン」
85年デビューということもあり、いわゆるガールポップ路線とは一くくりにできないのですが、当時の女性ボーカルを語る上で欠かせない一人だと思います。
【特徴】
私が女性ボーカルを聴く際の最大のポイントは、声のよさと歌の上手さにあるのですが、児島未散さんというと、こと歌唱力に関しては必ずしも高評価ではないようです。
確かに、これまで紹介してきた方々には敵わないかも知れませんが、彼女にはそれを補ってなお余りある魅力があります。
やや舌足らずで何とも甘い、けれど決してアニメ声ではない、クールさがバランスした絶妙の声で癒し効果は抜群です。
甘い声でもしかしたら上手くないかも、って雰囲気でいうと、太田裕美さんに近いのかな(失礼!)。
【出会い】
「ジプシー」が有名な彼女ですが、個人的にはあまり印象にありませんでした(92年頃までホント邦楽に興味がなかった)。
それより、ウッちゃんナンちゃんの番組のエンディングでかかっていたキャッチーで印象的な曲を聴いて彼女の名前とその曲名がインプットされました。
ガールポップに目覚めてしばらくした頃、「ジプシー」を含むvap時代のベスト盤が図書館にあったので借りてみたところ非常によくて、すぐにこのアルバムを探して入手したのでした。
10数年ぶりに聴いた例のエンディングの曲「一歩ずつの季節」には、胸が躍ったものです。
【このアルバムについて】
発売:1992年3月25日(廃盤)、購入:2006年5月3日
CD入手困難度:★★☆☆☆
(このアルバムは「ジプシー」に次いで楽に見つかるはず)
児島未散さんといえば、やはりデビューしたフォーライフの頃が彼女らしくていいのですが、このFloraisonも、楽曲もなかなかですし、前述の曲が入っていることで個人的に思い入れがあります。
ジプシーが当たったためか、その路線の比較的スローな曲が多く、vap時代のちょっと背伸び路線をさらに進めた感じです。けれど、詞はやはり健全な男女交際という感じで、きわどい描写はありません。曲によっては初期のあどけないイメージも感じさせます。
この頃のアルバムで、オマケが付くものがよくありましたが、こちらの厚めのケースに収められているのは・・・24枚折りの巨大歌詞カード!(出し入れ大変)で、片面はポスターです(写真は一部。これって銀座でしょうか)。この辺りけっこうアイドルチックな扱いです。写真はわりと大人っぽいんですけど。
なお、ジャケットには曲名が書いていないので、帯がないとどんな曲が入っているのかわかりません。小ネタですが、帯の背がピンクのものと白いものがあるようです。
01 一歩ずつの季節
作詞/来生えつこ、作曲/羽田一郎、編曲/松本晃彦
今まで聴いたあらゆる曲の中で最もキャッチー、と言っても過言ではないノリのイイ曲。歌の部分もいいのですが、前奏や間奏も大盛り上がりで、某出版大手サイトで「魔法のアレンジ」などと評されていたのも頷けます。
02 今 思えば,素直でいればよかった
作詞/風堂美起、作曲/上田知華、編曲/松本晃彦
上田知華さんによるメロウなナンバー。心なしか今井美樹さんに似ている感じも。
03 恋人じゃない友達じゃない~It's just another day
作詞/風堂美起、作曲/羽場仁志、編曲/松本晃彦
村井博さんとのデュエット。これもけだるい雰囲気で詞的には一番大人っぽいかも。ジプシーもそうですが、この手の曲はちょっと地味になりすぎてしまう感じもします。
04 Tokyoペシミスト
作詞/風堂美起、作曲/山崎孝、編曲/松本晃彦
「東京悲観論者」という意味になりますが、児島未散さんとしては激しい曲調で、それまであまりなかったタイプの曲だと思います。細い声がちょっと演奏に負け気味でしょうか。
05 ひとりぼっちのあなたに
作詞/風堂美起、作曲/石川 Kanji、編曲/松本晃彦
デビュー時の初々しさを残しつつ表現力も備わった感じです。こういうミディアムスローの彼女もとてもよく、持ち味をうまく引き出しています。
06 好きだけど……
作詞/風堂美起、作曲/羽場仁志、編曲/松本晃彦
友達の彼氏に想いを寄せる、という永遠のテーマ?を歌った曲。ドロドロではなく、アップテンポであっけらかんとしています。
07 水平線の思い
作詞/来生えつこ、作曲/安川宙志、編曲/岩本正樹
スローで穏やかな出だしに対し、サビでテンポアップしてイメージをガラリと変える、なかなかドラマチックな曲調です。
08 雨の日のホームで
作詞・作曲/児島未散、編曲/松本晃彦
歌唱力が試されるような難しいバラードに挑戦しています。と思ったら、彼女自身の作詞作曲でした。
09 すべて今この日のために
作詞/来生えつこ、作曲/羽場仁志、編曲/岩本正樹
友達を祝福するウェディング・ソング。01に通じるキャッチーな曲調と無邪気なボーカルがマッチして、とてもいい感じです。ある意味彼女に一番ぴったりな曲かも。
10 floraison
作詞・作曲/児島未散、編曲/岩本正樹
08同様彼女自身の作品。しっとりしたバラードです。大人のボーカリストとして、ソングライターとして目指していた方向が伺えます。
* * * * * * *
ジプシー大ヒット(なんとオリコン4位まで行ったのですね!)の余勢をかって、パイオニア移籍後出したこのアルバム、タイアップの効果もありそこそこ売れたようですが、その後大きなヒットはなかったようです。
とはいえ、最後となったパイオニア時代には4枚のアルバムをリリースしており、1985年のデビューから(途中、ブランクはあったものの)10年も活躍していたわけで、それなりの支持を得ていたことになります。
その後、俳優へ転身を図ったようですが、90年代末には芸能活動から引退されたようです(役者としての彼女も見てみたいと思い、「卒業プルーフ」という映画のDVDを入手しましたが、まだ見れていません)。
今でこそシンガーやモデルから役者になる人は珍しくないですが、当時はアイドル上がりの人は別にして、中途半端なイメージだったのかも知れません。その後のアルバムを聴くと歌唱力の向上もなかなかなだけに、シンガーに専念していれば、もっと活躍できたかも、という気がしなくもないです。
なお、kaz-shinさんも初期の3作品を取り上げていますし、他のブログなどでも語られており、情報は少なくありません。
動画サイトでも視聴は可能ですし、根強い支持を得ていることがわかります。
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コメント
僕もこのALBUM持っていますよ。
懐かしいです。
彼女は宝田明さんの娘さんなんですよね(小ネタ)。
僕のblogにリンク貼らせていただきますね!
よろしく御願いします。
投稿: エキナセア | 2009年6月18日 (木) 12時58分
エキナセアさん、コメントありがとうございます!
そうそう宝田明さんはまだ現役バリバリですもんね。未散さんもたまにライブでもやってくれればと思うのですが・・・
この記事を書いた後で、あまり聞いていなかったこの次の「喜びの朝のために」を聴いたらこれがまたよかったです。というか、トータル的には「フロレゾン」よりオススメだったので、そのうち紹介せねば、思っています。
リンクありがとうございます。私もエキナセアさんのFEEMEにリンクを張らせていただこうと思いつつ不慣れなせいもありなかなか・・・(汗)
この週末に設定したいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
投稿: Sugar Time | 2009年6月19日 (金) 00時52分