中里あき子 「20万分の1の都会」
【特徴】
丸山みゆきさんと並び私が最も気に入っているボーカリスト。声の質は違いますが、やはり比類なき素晴らしい声で、歌もたいへん上手です。
似ている人としては、ガールポップ全盛期の中堅どころ・相馬裕子さんの声に近いようにも思いますが、ちょっと思いつきません。
【出会い】
発売:1987.11.1、 入手:2005.11.20
彼女については、名前も曲も知りませんでしたが、「丸山みゆき」の検索で見つけた「Hobby-Site」というホームページの「Lady’s J-Pop」及びその関連コーナーで高く評価されていたので、神保町のレコード店・タクトに行った際この1stを入手、一発で気に入り、その後のガール・ポップ探求にはまるきっかけともなりました。こちらのHPで評価の高いボーカリストに関しては経験的にほとんどハズレがないため、最も参考にしているサイトの一つです。
【このアルバムについて】
この後の彼女のアルバムと比較すると、アイドルっぽさが強く、突出したものがない感じもしますが、なかなかの名曲揃いです。作詞はすべて高柳恋(れん)さん、作曲陣も豪華なメンバーです。
彼女のプロデュースは、一貫して濱田金吾さんだと勘違いしていましたが、このアルバムに関しては小林信吾さんプロデュースとなっており、言われてみると他とは印象が違います。
01 Ph.マーロゥの次に素敵な君へ
作詞/高柳 恋、作曲/林 哲司、編曲/小林信吾
彼女の曲の中で最もアイドルっぽい曲かも知れません。70年代アイドル、例えば石野真子さんの「ジュリーがライバル」なんかにも通じる歌詞は少々気恥ずかしいものがありますが、キャッチーでさわやかな曲で、シングルになっていたのもうなずけます。歌詞ではちゃんと「フィリップ・マーロゥ」と言っています。
02 6gの忘れ物
作詞/高柳 恋、作曲/羽場仁志、編曲/小林信吾
彼との別れをさわやかに歌っています。何が6グラムかというと、彼からプレゼントされたブローチのことです。
03 黄昏はグレナデンの色
作詞/高柳 恋、作曲/崎谷健次郎、編曲/小林信吾
車で高速を彼の元へ向かっています。打ち込みが効いていて、いかにもこの時代の曲という感じかも知れません。シングル「天使がくれた冗談」のB面になっていました。
04 レイニー・トライアングル
作詞/高柳 恋、作曲/木戸やすひろ、編曲/小林信吾
静かな曲調ながら、友達の彼氏を奪ってしまったというヘビーな内容。最後は彼女に新しい彼氏ができることを願っていますが、少々調子よすぎ?(笑)
05 BOTH
作詞/高柳 恋、作曲編曲/小林信吾
「環状線」を「二人乗りのスクーター」で彼の部屋へ向かっているという歌です。
個人的には、二人乗りだから首都高じゃなくて環八とかかなぁ、今みたいにビッグスクーターないからベスパかなぁ、などと考えてしまいます。
タイトルの意味がいまだにわからないのですが、オクテの彼にモーションをかけていることと関係あり?
06 A・LO・HAの背中
作詞/高柳 恋、作曲/中崎英也、編曲/小林信吾
一緒に旅行に来た失恋した女友達を、元気付けているというシチュエーションです。静かな曲調が、心にしみます。
07 LONESOME CLUB
作詞/高柳 恋、作曲/林 哲司、編曲/小林信吾
ピアノやパーカッションの入った、サンバ調の曲。内容も失恋を軽く流す感じで、楽しげな曲調も手伝って悲しい感じはありません。
08 Too Sad~20万分の一の都会
作詞・作曲/Judith Walmsley,David Walmsley、日本語詞/高柳 恋、編曲/小林信吾
アルバムタイトルにもなっていますが、彼女の曲の中でも最高傑作の一つでしょう。ミディアムスローの曲調と彼女の伸びのある声がとても心地よく響きます。原曲は洋楽のようですが、日本語詞もしっくりはまっています。01のシングルB面になっていました。原曲は誰の曲だったのか、不明です。
高層ホテルから街を見下ろしている様子が、バブルっぽくて泣かせます(笑)。でも20万分の1には見えないだろ、とツッコミを入れたくなりますが、来ない彼を待つ気持ちがそう感じさせている、というところでしょうか。
09 天使がくれた冗談
作詞/高柳 恋、作曲/木戸やすひろ、編曲/小林信吾
タイトルは「冗談」と書いて「ジョーク」と読ませています。別れの曲であり静かな曲調も手伝って切なさ全開ですが、シングルA面にもなっていた名曲です。
10 ウィル・ユー・リメンバー?~接吻はアスピリンの香り
作詞・作曲/C.McDaniels,L.McD,P.Loy日本語詞/高柳 恋、編曲/船山基紀
87年6月10日発売のデビューシングル。今をときめく月9の初期にやっていた「男が泣かない夜はない」の主題歌だったそうで、彼女の曲としては、最も有名かも知れません(このドラマに役者としても出ているようです)。
エイス・ワンダーの曲のカバーでディスコミュージックっぽくポップな感じですが、個人的には、他の曲と較べ特別いいとは思えません。
なお、シングルのB面はこちらも洋楽カバーで「Sexy Music」。Wink版とは別物の日本語詞、アレンジとも微妙・・・やっぱノーランズが一番かな?(笑)
【補足】
彼女については、サウンド的にも古さは感じませんし、いい曲もたくさんあるので、強くオススメしたいです。なので、中古ショップで探す一助として、背面の写真も載せています(うまく撮れてませんが)。
他のアルバムも含め簡単に紹介すると、この1stと2nd「Mer」はキャッチーでわかりやすいので、とても聴きやすいと思います。
3rd「A part of days」は、様々な曲調にチャレンジしている印象で、少しとっつきにくいかも知れませんが、聴き込むと味が出てくるので前2作よりむしろ飽きが来ないと思います。
4th「Prizoner of Love」は、前3作のいいとこ取りをしたような完成度の高いアルバムだと思います。 他に、洋楽カバーを集めたミニアルバム「Feminine」があります。
前述のサイト「Lady’s J-Pop」(下のリンク)では1stと2ndを推していますが、個人的には現在3rdと4thがお気に入りです。
http://www.gtr.co.jp/hobby-site/mma/ljp/ljp.htm
彼女はルックスもアイドル級で、GOROなどのグラビアや、2ndを出した頃にセミヌード写真集も出しているのですが、どのアルバムも歌詞カードには写真や解説が一切なく、実に素っ気無いものです。2ndアルバムから、楽曲の洗練度はさらにアップするのですが、地味な歌詞カードは相変わらずで、やる気あるのか!とさえ感じます。
とはいえ、彼女の曲を聴くと、私にとって空白期間だったこの頃の音楽に時を超えて出会えたことは本当に幸運だった、とさえ思います。
90年を最後に表舞台からは姿を消したものの、現在も作曲などの活動をされているという情報もあります。数年前には、”Little Voice”名義で「真・女神転生 デビルチルドレン」というアニメのテーマを歌っており、さわりが視聴できますが、彼女の魅力は十分に伝わっては来ません。
「中里あき子」さんとしての復活を望んでやみません。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 峠恵子さんのLIVE!(2009.07.05)
- 東京サンセットガールズLIVE・その3(2009.06.28)
- 最近のCD入荷状況(2009.06.23)
- 小川美由希さんとの出会い(2009.06.17)
- 川嶋みき 「ナチュラル・ハーツ」(2009.06.14)




コメント
>どのアルバムも歌詞カードには写真や解説が一切なく、実に素っ気無いものです。
そうだったけー?と思ってLPを確認したら、1stの歌詞カード表面は全面写真となっています。
歌詞側にも小さな写真が一つ。
とは言え、紙1枚のやはり素っ気ないものですけどね。
2ndもLP持ってたはずだけど、こちらは見つからず分かりません。
以上、情報でした~
投稿: amano | 2009年1月10日 (土) 21時39分
amano様
補足いただきありがとうございます!
私、CDしか持ってないので、LPについては未把握でして。中古店で見てジャケだけのために購入も考えましたが、踏みとどまりました(笑)
初期のシングルについてはレコードしか出てないみたいなので、いいのがあったら買うでしょうね(^-^)
投稿: Sugar Time | 2009年1月11日 (日) 12時04分
この人三軒茶屋にいるよ
投稿: ぱぱ | 2009年5月30日 (土) 13時59分
ぱぱさん、貴重な情報ありがとうございます!
ライブハウスなどで歌っているのでしょうか。
差し支えなければ詳しく教えて下さい。
もしくは、ご本人にこちらにコメントいただけるようお伝え下さい。
よろしくお願いいたします。
投稿: Sugar Time | 2009年5月30日 (土) 19時13分